パハヤチニカ
この週末は遠野へ行っていた。
遠野は良かった。
民度の高さを感じた。
おそらく東北NO.1の文化レベルを持った町ではなかろうか。
とくに感心した地域誌「パハヤチニカ」。
序文を掲載させてもらうので、読んでみて欲しい。
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『パハヤチニカ』
アイヌ語で早池峰
早池峰は古生代蛇紋岩からなる
モナドノック=残丘である
何万年という地球歴の時代を
何も語らず
見つめ続けてきた
その山には
氷河期をも越えて
生き続けた
花が咲く
その花の如き
気高きスピリット=精霊は
人々の心に宿り
その火を燃やし続けている
(雑誌:パハヤチニカ 序文より)
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なんと力強く、そして爽やかなことだろう。
私はダメだった。
序文でやられてしまった。
雑誌は、遠野地方の伝統文化や風俗を紹介する内容で、
土地の古老の語りがその中心だった。
こんな雑誌があることが驚きだ。
それも作りが素晴らしい。
他の土地では、無価値とみなされて誰も顧みないものが
この土地ではとても大切にされている証拠だし、
人々もその価値を認めているということだ。
この雑誌を手にとって思った。
秋田にも古いものはある。
しかし、ただの見世物になってはいまいか。
せっかくの伝統文化をお粗末に扱ってはいまいか。
田舎を田舎ならしめているものが、どんどんと失われていくなかで、
顔を無くした田舎に、はたしてどれだけの魅力が残るのだろうか。
そんなことを感じさせられた週末であった。
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